「絵を描くならスクールに通ったほうがいいのか?」
これは、これから絵を始めようと思っている人なら、一度は考えることではないでしょうか。
通信講座やオンラインスクール、専門学校、美術大学など、学べる場所はいろいろあります。
今回は、25年以上絵や3DCGに関わってきた僕自身の体験をもとに、このテーマについて話してみたいと思います。
僕はほとんど独学だった
僕は基本的に、誰かから本格的に絵を習った経験はありません。
ただ、一度だけ短期間、絵画教室に通ったことがあります。
そこでやっていたのは、ひたすら模写です。
先生から模写のやり方や、色の付け方などの基本を教えてもらい、見本の絵をそのまま描いていました。
でも当時の僕は、
「なんでこんなことをやるんだろう?」
と思っていました。
模写が上達につながるという意味も理解できていなかったので、正直、何を学んでいるのかよく分かっていませんでした。
今になって振り返ると、あれには意味があったんだなと思います。
20年以上続けた3DCG
その後は、ほとんど独学で3DCGの世界に入りました。
モデリングをして、レンダリングをして、作品を作る。
そんなことを20年以上続けてきました。
途中ではWEBデザイナーとして働き、デザインについても実践の中で学びました。
だから「勉強した」という感覚はあまりありません。
仕事や趣味として、作り続けているうちに自然と身についていった、という感じです。
現代アートを理解するまで5年くらいかかった
制作を続ける中で、ある疑問が生まれました。
「そもそも現代アートって何なんだろう?」
作品を作る以上、アートそのものを理解したいと思ったのです。
本を読んだり、作品を見たり、自分なりに考え続けました。
完全に理解できたとは言えませんが、「なんとなく分かってきた」と思えるまでに、おそらく5年くらいはかかりました。
これも誰かに教わったわけではなく、独学でした。
スクールは意味があるのか?
では、スクールは意味がないのでしょうか。
そんなことはありません。
基礎を学ぶという意味では、十分価値があると思います。
デッサンや色彩、構図など、基本を体系的に学べるのは大きなメリットです。
ただ、それだけで絵が上手くなるわけではありません。
スクールで教えてくれるのは、あくまで「基礎」です。
その先にある、
- 何を描きたいのか
- どんな作品を作りたいのか
- 自分らしい表現とは何か
こういったことは、自分で見つけるしかありません。
先生が答えを教えてくれるものではないと思います。
高額なスクールに通えば成功するわけではない
最近は、かなり高額なオンラインスクールや専門講座もあります。
もちろん、良い先生に出会えれば学べることは多いでしょう。
でも、高いお金を払ったからといって、必ず上達するわけではありません。
専門学校や美術大学も同じです。
卒業したという実績や肩書きは得られるかもしれません。
就職ではプラスになることもあるでしょう。
しかし、それと絵が上手くなることは、また別の話だと思います。
結局は自分で描き続けるしかない
僕自身、ここまで来るのに25年くらいかかりました。
絵画教室に通ったこともありました。
3DCGを続け、WEBデザインを経験し、現代アートについて何年も考えました。
振り返れば、とても長い時間です。
でも、不思議なことに「無駄だった」と思ったことは一度もありません。
なぜなら、好きでやっていたからです。
努力しているという感覚もありませんでした。
興味があることを続けていたら、少しずつ理解できるようになった。
ただ、それだけです。
僕の結論
もし基礎を効率よく学びたいなら、スクールに通う価値はあると思います。
でも、本当に上達したいなら、最後は自分で描き続けるしかありません。
どれだけ良い先生がいても、自分の代わりに作品を作ってくれるわけではありません。
何を表現したいのか。
どんな作品を残したいのか。
その答えは、自分自身の中にしかありません。
だから僕は、スクールは「スタート地点を助けてくれる場所」ではあっても、「ゴールまで連れて行ってくれる場所」ではないと思っています。