「絵を描くことを仕事にしたい」と思った人がいたとして、それが本当に叶うのか。今回はそんなことを少し考えてみたいと思います。
僕は昔から「夢は絶対に叶う」といった言葉が、あまり好きではありませんでした。若い頃には夢を持っていた時期もあったと思います。でも年齢を重ね、現実に何度も打ちのめされてくると、努力すれば夢が必ず叶う、というほど単純なものではないと感じるようになりました。
だから僕自身は、「夢を追いかけてきた」という感覚はあまりありません。
その時々で、自分にできることをやってきただけです。3DCGをやったり、Web制作をやったり、ゲームを作ったり。その中に絵を描くこともありました。
15年ほど前には、現代アートに強く興味を持つようになりました。それ以前から絵は描いていましたが、特に明確な方向性があったわけではありません。
きっかけの一つは、身近にパースやCGを描いている人がいたことでした。その人の作品に影響を受け、自分もCGをやるようになった。その人自身も、今考えると現代アートのような抽象的な作品を描いていました。当時の僕には、正直「何を描いているんだろう」と思うような作品でした。
その後、自分自身が現代アートに興味を持ち、いろいろ見たり考えたりするうちに、少しずつそちらの方向へ進んでいきました。
振り返ってみると、僕は夢を追いかけてきたというより、その時にできること、興味を持ったことを続けてきたのだと思います。
そして、その積み重ねの先に、今の自分の創作や絵がある。
だから、気がついたらここまで来ていたというほうが、自分にはしっくりきます。