私は昔から、なぜか美人画を描き続けてきました。
特に「美人画を描こう」と強く意識していたわけではありません。ただ、気がつくと女性をモチーフにした作品を描いていることが多かったのです。
今振り返って昔の作品を見ると、技術的にはかなりぎこちなさがあります。しかし、その頃から一貫して「美しい人物を描きたい」という気持ちはあったように思います。
ただ、美術教育を受けた人の中には、私の作品を見て「これは本当に美術なのか?」と思う人もいるかもしれません。
なぜなら、美術の世界には「美人を描くこと」と「芸術であること」を切り離して考える傾向があるように感じるからです。
美人を描くことは悪いことなのか
私は、美人を描くこと自体に何の問題もないと思っています。
多くの人は、美しいものを見たいと思っています。人物画であれば、美しい顔立ちや魅力的な表情、独特の雰囲気に惹かれることは自然なことです。
もちろん、作品の価値は単純な容姿だけで決まるものではありません。表情や空気感、物語性なども重要です。
それでも私は、「美しさ」は絵画表現の大切な要素の一つだと思っています。
ところが、美術の世界では時として「美人を描くことは浅い」「芸術性が低い」といった見方をする人もいるように感じます。
本当にそうなのでしょうか。
現代アートなら何を表現してもいい
私自身は、自分の作品を現代アートの一種として考えています。
現代アートの魅力は、固定観念に縛られないことです。
古典的な芸術のルールに従う必要もなければ、「こうでなければ芸術ではない」という決まりもありません。
社会問題を扱う作品があってもいいし、抽象表現があってもいい。美しい人物を描く作品があってもいいはずです。
表現の自由こそが、現代アートの大きな特徴だと思います。
批判されることを恐れる必要はない
今描いている作品を見返すと、美術界の一部から反発を受けそうな要素も確かにあります。
しかし、それはそれで構わないとも思っています。
誰かの価値観に合わせるために作品を作っているわけではありません。
私は私が描きたいものを描いているだけです。
それが美人画であっても、現代アートであっても、自分自身が納得できる表現であることの方が重要だと思っています。
芸術に正解はありません。
だからこそ、自分が本当に描きたいものを追求し続けることに意味があるのではないでしょうか。